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肺血栓塞栓症の予防について
入院時に静脈血栓塞栓症リスク評価を行っています。リスクレベルの判定を踏まえ医師の指示のもと必要時に予防対策を実施しています。
肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)とは肺の血管に血栓(血のかたまり)が詰まって、突然呼眼困難や胸痛、動悸(ドキドキする)などを起こす病気です。この病気は、長時間飛行機に乗った際に、足の血流が悪くなり起こったことから「エコノミークラス症候群」とも呼ばれています。
予防対策 | 弾性ストッキングの装着、間欠的空気圧迫法、抗凝固療法 |
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危険因子 | 48時間以上の安静臥床、各種手術、肥満、エストロゲン療法中、高齢、悪性疾患、中心静脈カテーテル留置中、 うっ血性心不全、呼吸不全、癌化学療法の既往、重症感染症、高度の下肢静脈瘤、下肢麻痺、下肢のギプス包帯固定、牽引、静脈血栓塞栓症の既往、血栓性素因(先天性・後天性) |
リスクを有する方には、早期離床と積極的な運動をお勧めしています。
過去に深部静脈血栓症と診断されたことのある患者さんは必ずお知らせください。

肺血栓塞栓症を予防するためにできること
足の静脈は、筋肉を動かすことで心臓へ血液を送る働きがあります。足首やひざを曲げ伸ばしすることで血流が改善し、血栓ができにくくなります。できる範囲で足の運動をしましょう。


せん妄とは
せん妄は、脱水、感染、貧血、薬物など、からだに何らかの負担がかかったときに生ずる脳の機能の乱れです。

せん妄になりやすい方は
- 高齢の方
- お酒の量が多い方
- 認知症あるいは普段から物忘れがある方
- 視力が低下している方や難聴がある方
- 以前にせん妄になったことがある方
- 全身麻酔での手術後の方
せん妄の時は、こんな変化や特徴があります
- 意識がくもってぼんやりとしている
- もうろうとして話のつじつまが合わない
- 朝と夜を間違える、病院と家を間違える、家族のことがわからない
- 治療していることを忘れて、点滴などのチューブ類を抜いてしまう
- 怒りっぼくなり、興奮する
- 見えないものが見えると言ったり(幻視)、ありえないことを言う(妄想)
- 症状は急に生じることが多く、夜になると症状が激しくなる
ご家族のみなさまへ
患者さんの意識が混乱しているときは、ご家族がそばにいるだけで安心されます。
- つじつまの合わないお話があっても、無理にただす必要はありません。
- いつもどおりの落ち着いた言葉かけをお願いいたします。
- 症状が強くなる夜は、ご家族に付き添いをお願いすることもあります。
患者さんのためにぜひご協力をお願いいたします。わからないこと、お困りのことがありましたら遠慮なく病棟看護師や主治医にご相談ください。